~ 6年経ってたーーー そろそろリニューアルします。 ~

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前編(?)

 昨日は昼頃から雲行きが怪しい感じでした。降って来る前に学校に行ってしまおうと思っていたのですが、やや色々あって、結局家を出るのが三時ちょっと前になってしまいました。雷がごろごろ言っているし、風はばたばた吹いているし、空もどんよりと重たい灰色でした。案の定、三歩も進まない内に雨がぽつぽつ、ぱちゃぱちゃ、ざあざあ、どしゃどしゃ、……。
 人文に辿り着いた時には靴の中から膝上までびしょ濡れでした。これはもう、一回水を絞った方が良いだろう。そう思って演習室に荷物を置いてトイレに向かいました。
 日曜日で、しかも天候が優れない期末の時期です。もちろん湿度は100%、生温い空気がぬっとりとまとわりつきます。エアコンの付いている他のコースの人達は部屋を締め切っているためかもしれませんが人気がなく、外と対比させたら静かで、と言ってもその不穏な様子が伝わって来て、ざわめきのようなものが廊下を歩く間心にありました。
 その時、ふと不思議に思ったんです。トイレの電気は人が来ると自動で反応して明るくなります。今は暗い、だから誰もいないはず、なのにどうして水が流れる音がずっとしているのでしょうか。
 うーん、おかしいな、と思いつつ中に入ってみました。ぱっと点灯した明かりの先に鍵の掛かっていない扉が二つ開いていました。誰も、いない? けれども相変わらず奥から水の音は聞こえてきます。何だろう? ここまで来て確かめなかったら新潟県民の名折れです。ふぅ、と深呼吸一つしてから、思い切って覗いてみました。

                              続く(のか?)